毛細血管拡張症

毛細血管は、心臓から全身に血液を送る動脈と全身から心臓に血液を戻す静脈との間をつないでいる、極めて薄い壁でできた非常に細い血管です。毛細血管が拡張した状態である毛細血管拡張症は、多くの人にみられます。

毛細血管拡張症の原因

原因は、生まれつきのものもあれば、皮膚疾患やホルモン由来、皮膚のダメージからくるものと様々です。
静脈瘤に伴う血液の逆流による圧迫から生じることもあり、静脈瘤のある人の下腿~足にもよく見られます。
女性の顔に出る毛細血管拡張症は、まだはっきりと解明されていませんがホルモンが原因の事が多いと考えられています。

毛細血管拡張症の症状

毛細血管拡張症の症状としては外見に及ぼす影響が大きく、皮膚の毛細血管が拡張すると血流が通常に比べて増加した状態となり、皮膚が赤くみえます。気温差や緊張、飲酒などにより、肌表面の赤みはより強調されます。
赤みを気にして受診する方以外で、肌の“くすみ”を気にしている方でも実は毛細血管拡張が原因となっている場合があります。
肌のメラニンと血管の赤みが混ざった“くすみ”の場合、しみを取るようなレーザーや美白剤を使用しても赤みは改善しませんので根本的な解決にはなりません。
どの様な”くすみ”かは外見だけでは判別困難なことも多く、当院ではAntera3Dという機械を用いてメラニンと赤みを画像で表示し、客観的に”くすみ”の原因を分析しています。
分析結果に基づき、血管に効果のあるVbeamレーザーによる治療とメラニンに効くレーザーや美白剤の併用療法や、メラニンと血管両方に同時に効果のあるフォト・IPL治療などを選択します。

毛細血管拡張症の治療

毛細血管拡張症は外見から診断することが可能ですが、当院ではAntera3Dを用いて客観的に診断・記録して治療効果の判定をしております。
VbeamⅡという治療機器で赤血球内のヘモグロビンという色素に反応する波長のレーザーを使用することにより、毛細血管拡張症は保険治療が可能です。ヘモグロビンにレーザーで熱を与える事により血液を熱くして毛細血管にダメージを与えます。
しかし、血管自体をターゲットにするのではなく、血液の中の赤血球に含まれる色素がターゲットなので、血管の太さ・深さ・流れる血液の速さによって効果が異なり、また最適な設定も異なります。
特に、細く、深く、血流が速いと十分なダメージを血管に与える事が難しく、どうしても治療困難なケースもあります。
適切な設定で機器を使用することが改善にはとても重要です。
複数回の治療により改善が見られることが多く、保険診療の場合には3ヶ月毎に徐々に設定を変えながら繰り返し治療を行います。
保険での毛細血管拡張症の治療の場合、おおむね片方の頬くらいが1回あたりの最大の大きさになります。

毛細血管拡張以外にシミも気になる方の場合には、フォト・IPL治療も選択の一つとなります。当院ではICONという機種を用いており、赤みとシミ両方に効果があります。
保険治療では1回当たりの範囲の制限がありますが、フォト・IPL治療では眼の周り以外の全顔を1回で治療が可能です。
基本的にVbeamの方が血管に特化しているので毛細血管拡張への効果は高いのですが、VbeamⅡで効果が出ない場合でもICONで効果が出る場合もあります。
これは、ICONの方が照射面積が大きいことや、出力される光の性質が違うことによると考えられます。
当院では患者さんの肌の状態や希望、治療経過などを総合的に判断し、VbeaⅡとICONによる治療を組み合わせて治療を行っております。

VbeamⅡによる保険治療:
3割負担の方で、10cm2未満:6500円、10~20cm2:8000円、20~30cm2:9500円、30~40cm2:11000円
程になります。(その他に再診料、処方料などが加わります。)

ICONによる自費治療:
全顔で25000円(税込)