HIFU(UltraformerMPT)

HIFU:ウルトラフォーマーMPTとは

UltraformerMPT

UltraformerMPTは最新式のHIFU(ハイフ)治療器です。高密度焦点式超音波(HIFU)を皮膚に照射し、皮膚組織内で熱凝固作用を起こし、筋膜の引き締め、コラーゲン生成および再生を促す治療です。顔各部のリフト効果に優れており、加齢・老化によるシワ・たるみを少ないダウンタイムで改善することができます。
熱により脂肪細胞を溶解することも出来ます。溶解した脂肪細胞は、徐々に消化され体外へ排出されます。そのため、顎下の脂肪除去で二重あごを改善させることも可能です。

HIFU治療のしくみ

HIFU(ハイフ)とは、
高密度焦点式超音波を意味する英語「 High Intensity Focused Ultrasound 」の略です。
虫眼鏡で太陽のひかりを一点に集中させると高温になるように、超音波を一点に集めることで、皮膚の表面にダメージを与える事なく奥に熱を加えることが可能です。
65~75℃の熱ダメージを皮膚の奥の狙ったポイントに与えることで、2日~2週間で新しいコラーゲンが産生され、肌にハリとツヤが生まれ、シワが軽減されます。
筋膜に照射をすると、たるんだ筋膜の縮小によるリフトアップ効果があり、脂肪に照射すると脂肪細胞が溶けることにより二重あごの改善などの効果があります。

HIHU治療の適応

HIFU治療では、カートリッジを交換することで様々な深さに熱を加えることが可能です。
浅い部分に照射することで毛穴の引き締めや小じわの改善、深い所に照射することで筋膜の引き締めによるフェイスリフト効果が期待できます。

浅い部位への照射:毛穴の引き締めや小じわの改善、肌の張りや弾力の改善
深い部位への照射:引き締めによるタルミの改善や小顔効果

さらに、深い部分では脂肪に熱を加えて皮下脂肪を減らすことも可能です。

当院の治療では、通常照射は浅い部位と深い部位両方への照射、ハイフシャワー、ハイフアイシャワー、ハイフブースターなどは浅い部位のみへの照射となります。

HIHU治療の痛み

美容施術で皆さん心配なのは、「痛くない??」という事だと思います。

ハイフ治療の痛みは2種類あるといわれています。ひとつが「骨に響く痛み」で、もうひとつは「皮膚の下が刺されるようなチクチク、チリチリした痛み」です。
骨に響く痛みは、あごまわりのフェイスラインなど骨がすぐ下にある部分に照射した際に生じる痛みで、骨に超音波が吸収されることによる熱反応が原因といわれています。
あごまわりのフェイスラインなど痛みを感じやすい部位へ深く照射する際には、皮膚を引っ張って痛みを感じやすい部位からずらして施術するなどの工夫を行っております。
「皮膚の下が刺されるようなチクチク、チリチリした痛み」はおでこなどの皮下組織が薄く神経が多い箇所でおこりやすいといわれています。その場合には同部位のみ出力を落としたり、無理に照射しないようにしております。(その分を他の部位に照射します)
痛みの感じかたには個人差があり、全く痛くなかったという人も多く、院長の私もほとんど痛みを感じませんでした。
(院長の個人的な経験上では他社のHIFU機器よりも痛みが少ない印象です)
皮膚の薄い部位や痩せている方は痛みを感じやすいといわれていますが、痛みを感じやすい方でも麻酔なしで我慢できる程度の痛みとされています。

従来のHIFUとの違い

従来のHIFUはライン状の照射範囲に一定間隔のドット(点)で組織に熱を与えます。新型のUltraformerMPTではカートリッジの種類が増え、ライン状に照射するだけではなく、円状に照射するなどバリエーション豊富な治療が可能になりました。
また、UltraformerMPTでは一定間隔のドット(点)に照射するモードに加え、線状照射(MPモード)することもできます。
MPモードはドットモードの約25倍エネルギーの焦点が多くなります。
MPモードではターゲットに対して高密度のエネルギーをライン状に連続照射できるため、より早いハイフの熱エネルギーにおける変化が期待できます。

UltraformerMPTでは、細かい部位に照射しやすいペンタイプのカートリッジが搭載されています。カートリッジを動かしながら照射することで、新たなハイフ効果を期待できます。ペンタイプのカートリッジでもドットモードとMPモード、2種の照射が可能です。
さらにペンタイプのカートリッジでは、ハイフブースターという美白効果を目指す施術ができます。美白成分「グルタチオン」の他、39種類の活性成分配合の専用ジェルを塗布して施術をおこなうことで、超音波の振動により皮膚の表皮層・真皮層に成分が効果的に浸透するとされています。
ハイフブースターは肌のハリだけではなく、くすみなども気になっている方にお薦めの治療となります。

他の治療との組み合わせについて

HIFUのリフトアップ効果は顔の外側に引っ張るような効果になります。筋膜や脂肪がゆるんできたことによるシワ・たるみに効果的です。
しかし、シワやたるみの原因は筋膜や脂肪のゆるみだけではありません。一般の方にはあまり知られていないことかもしれませんが、実は顔の骨が痩せてくることも大きな原因となっています。
その様な場合にはHIFUだけでは効果が不十分であり、硬めのヒアルロン酸を骨の上に注射することで痩せてきてしまった骨を補い、リフトアップを行う治療がとても効果的です。
どの部位がどの様にたるんでいるかなど、シワやたるみの原因を評価して、HIFUとヒアルロン酸のどちらかを選択、もしくは併用することでより効果的な治療が可能となります。

HIFUの注意点

HIFUの機器も医療用とエステ用があります。
HIFUという方式で皮膚の下に超音波で熱を加えるという点については同一のものであるとされています。
一般的にエステの機器の方が安全の為にパワーを下げているため、効果が弱いといわれておりますが、実際にはHIFUによるトラブルケースが問題になっているようです。
それにはいくつかの要因が考えられます。

  1. 解剖学的に何処にどの様な神経・血管が走っているか、皮下組織の分厚さがどの程度かを把握しないで行っている。
  2. 効果を出すために無理にパワーを上げて照射しているが、医療用では無い安価な機器であり、出力や照射の深さなどが安定しない。

エステでのHIFUでもクリニックでのHIFUと同じ様な効果がでる可能性はありますが、2017年3月、独立行政法人国民生活センターは、エステサロン等で皮下組織に熱作用を加え危害を及ぼすHIFU施術を受けないよう消費者への注意喚起を行いました。
2023年3月31日には厚労省よりHIFUに関する監視指導の徹底についての通達が出ています。
それをふまえて、2023年4月には特定非営利活動法人日本エステティック機構と一般社団法人日本エステティック振興協議会より、すべてのエステティックサロン事業者に対してHIFU施術の即時中止依頼がなされました。
HIFUは高い効果も期待できますが、安全に効果的な治療を行うためには十分な医学知識と安全性が高く高機能な機器が必要です。
HIFU治療に関してはクリニックでの治療をお薦め致します。

当院でのHIFU治療の種類

全顔治療

最も標準的な治療です。深さ(※1)4.5mm、3mm、2mmの3種類のカートリッジを用いて、筋膜・皮下脂肪・真皮の3層に熱を加えることで全体的なリフトアップ効果が期待できます。継続して治療を希望する場合には、半年毎の治療がお奨めです。

HIFUシャワー(ハイフシャワー)

深さ2mmのカートリッジを用いて、顔全体の真皮層に熱を加えることで肌に張りを出し、小じわ・毛穴・肌質を改善させる治療です。

HIFUアイシャワー(ハイフアイシャワー)

HIFUシャワーを眼の周囲~おでこにかけて行います。特に目元をスッキリさせたいかたにおすすめです。

HIFUブースター(ハイフブースター)

深さ1.5mmのペンタイプのカートリッジを用いて、顔全体の真皮層に熱を加えます。美白成分「グルタチオン」の他、39種類の活性成分配合の専用ジェルを塗布して施術をおこなうことで、超音波の振動により皮膚の表皮層・真皮層に成分が効果的に浸透します。
美白や肌質改善などの効果も同時に期待できるため、様々なお肌の悩みが同時に改善することが期待できます。

首の小じわ

深さ2mmのカートリッジを用いて、首の真皮層に熱を加えることで肌に張りを出します。
首はどうしても年齢を感じやすく、化粧品などでは隠しにくい部位であり、HIFUは首の小じわを改善させる有効な手段です。

二重あごの改善

深さ6mmと4.5mmのカートリッジを用いて、皮下脂肪を溶かし、筋膜を引き締める事であご周りの弛みを引き締めを促します。
溶けた脂肪は徐々に吸収されます。脂肪吸引などと違い、皮膚に傷はつかず、脂肪融解注射よりも効果が見込めます。

※1 深さとは、皮膚内部への超音波到達深度のこと

料金

全顔標準治療 筋膜~真皮まで 75,000円
HIFUシャワー 全顔の真皮 33,000円
HIFUアイシャワー 眼周りの真皮 28,000円
HIHUブースター 全顔の真皮+美容成分 25,000円
首の小じわ 首の真皮 16,000円
二重あご あご下の脂肪・筋膜 24,000円
追加料金 10発毎 1000円

 

2023年6月8日美容皮膚科アンチエイジング,シワ,美容

Posted by 中野 貴光