湿疹
湿疹とは
湿疹の症状
湿疹とは、皮膚の表面に炎症が起きる皮膚の病気の一つです。多くの場合、かゆみを伴い、皮膚が赤くなったり、皮がむけたり、水疱になり膿(うみ)がたまったりします。皮膚科の中で最も多いお悩みといえるでしょう。
時に結節(シコリ)を作ることもあり、体のどこにでも現れます。
湿疹の原因
様々な要因が重なっていることも多く、原因が明らかでない場合も多いのですが、大きく分けて環境や外部刺激によって起きる外的要因と、健康や皮膚の状態などによる内的要因の2つがあります。外的要因が原因となり、内的原因によって悪化するというのが一般的です。
外的要因
外的要因としては花粉・ハウスダスト・細菌・真菌・金属・食べ物・化学物質・薬剤などがあげられます。
内的要因
内的要因としては健康状態・精神的ストレスによる皮膚の免疫力低下、発汗・皮脂の分泌、アレルギー体質などがあげられます。
湿疹の仕組み
1.食べ物、化学物質、物理的な刺激、ストレスなどで皮膚が刺激を受ける
2.体内の免疫機能が刺激に対して防御しようとする。免疫機能の重要な役割を持つ「白血球」を細胞が呼び集めるために、ヒスタミンやプロスタグランジンなどのかゆみや炎症にかかわる化学伝達物質を放出する。
3.化学伝達物質により炎症反応が起こる。
・かゆみの神経を刺激する→かゆみが生じる。
・毛細血管が拡張する→赤みが生じる。
・毛細血管の透過性が増え、血漿成分が漏れ出す→腫れたりぶつぶつが出る。
4.白血球が化学伝達物質をさらに放出することで炎症反応が続く。
5.かゆみによりかき崩してしまったり、プツプツがつぶれることにより、肌のバリアが壊れる。
6.さらに皮膚が刺激を受けやすくなる。1.にもどりさらに悪化する。
このようなループを繰り返すことにより、湿疹が悪化します。
治療
湿疹は放置してると上記1-6のループを繰り返して悪化していきますので、早めの治療が大切です。治療はステロイドの塗り薬を主体とします。ステロイドを怖い薬と思っている人もいますが、正しく使えばとても良いお薬です。しかし、だらだらと長く使うと副作用も出てくる可能性がありますから、最初にしっかり落ち着くまでしっかりと使うことが重要です。自己流で使ったり止めたりするのを繰り返すのが、一番悪いといえるでしょう。かゆみが強い場合には飲み薬も併用します。
一旦落ち着いたら、再発予防の為のスキンケアが重要です。肌質によって適したスキンケアがありますので御相談下さい。