石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ・毛母腫)

石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ)とは?

石灰化上皮腫とは比較的良くある皮膚のできもので、その名の通り皮膚下に石灰のような硬いしこりの出来る良性の腫瘍です。
毛穴の底にある、毛母(もうぼ)とよばれる毛を作り出す細胞からできますが、原因は不明で、若い人、特に子供に多いのが特徴です。
男性より女性の方が1.5倍ほど多く発生し、約半数は顔、首にでき、次に多いのが上肢で、体や下肢には少ない疾患です。
0.5-3cm程度のものが多いのですが、時に5cm以上の大きなものがあります。
やや盛り上がって見えることが多く、通常ゆっくりと成長しますが、稀に週単位で急速に大きくなることがあります。
良性のできものなので、転移するようなことはありません。

症状は?

皮膚の直下に石の様に硬いしこりを触れますが、殆どの場合無症状です。時にかゆみや圧痛(押すと痛い)を感じることもあります。皮膚の色は正常か、または腫瘍の上の皮膚が薄い場合は下の腫瘍が透けて見えて黄白色や青黒い色に見えることもあります。触ると表面は凸凹していますが、境界ははっきりしています。

どうやって診断するか?

ゴツゴツした感触から診断は容易ですが、特に小さい場合には粉瘤などの他のできものと区別しにくいことがあります。
超音波検査やレントゲンなどで確認できます。

治療法

この腫瘍の成長は基本的にゆっくりですが、自然に治ることはありません。また飲み薬や付け薬、レーザーなどで腫瘍をなくすことはできません。細菌感染を起こすことがありますので、手術で切除するのが良いと考えられています。
治療は硬くなっている皮膚を含めて紡錘形(舟状、木の葉状とも言われます)に切って腫瘍を切除し、縫合して終わりとなります。
形成外科的な手技を用いることでかなり目立たない傷痕にすることができます。
小学校高学年以上であれば殆どの場合、局所麻酔で日帰り手術が可能です。
その子の性格によりますが、年少児の場合は局所麻酔では手術が困難なことがあります。
局所麻酔での切除が可能な最低条件は”本人が切除を望んでいる”ことと思って下さい。本人が望んでいない年少児は全身麻酔が必要です。

2019年1月18日形成外科できもの, 手術, 皮膚腫瘍

Posted by 中野 貴光